「は、ちょっと待って…は、花里は僕が好きなの?」
「うん、大好き愛してる」
や、やばー
「それで協力してくれたわけ?」
「もちろん。死なれたら困る。それに合法的に二人きりになれる」
と、また近づいてくる花里。
「ま、待ってまじで待って」
「ね、実行するんでしょ?僕ひかるくんになら刺されてもいいよ?どこ刺す?どこでもいいよ?ひかるくんになら殺されても構わない!あ、でもまだひかるくんと何もできてないから死ぬのは惜しいな…」
や、やば…
何もできてないって…何するつもりだよ…
「殺さないから、とりあえずそれ以上近づくな!」
「殺さない?殺さないでいてくれるの?ひかるくん…やっぱり君は優しいね」
あーくそ。吐きそう。
「ごめん…えっと、なんで?」
シンプルに理由が気になる。
だってほぼ喋ったことないぞ。
花里がアタオカだから?それとも気づいてないだけで僕ってめっちゃイケメンとか?
「なんで?そんなの語り始めたらキリがないよ?僕はひかるくんのその冷たい目が好きなんだ」
目?
「きっと世界が終わるって言われてもひかるくんの目はそのまんまなんだろうなぁ…余計な感情がなくて何にも汚れてなくて…取り繕おうともしない生まれたままの綺麗な目…僕その目に見つめられるだけで達してしまいそうだよ」
きっっ
いや、きっっ
きっしょ
「一目惚れしたんだ…雷が落ちたんだよ」
股間にか?
「君と同じクラスになって…観察すればするほどみるみる好きになっていった。君はその目の持ち主にふさわしい人物だった!まるで他人に興味がなくて、無難に生きてるようで、でも心の芯は誰にも見せない…っ!ああ!理想の天使っ!崇拝すべき僕の神様!」
おえ
あーうお、何より怖いわこれ。
今日指名された時より動揺してる。
「その真っ黒の癖毛も白い肌も好きだし、尖ってる八重歯も可愛いし、もちろん冷たい三白眼は最高だし、それからその小ぶりな…」
「もういいわ…まじできしょい」
「ひかるくんにきしょいって言われた!記念日!」
もう勘弁して。
トチ狂ってるだろこいつ。
「…じゃあとにかく…僕をどうこうしようとは思ってないわけね?」
「どうこう…?たとえば僕がひかるくんのあんなとこや…」
「あーあーあー。さっさと終わらせよう」
もういい。花里のことはまた別問題にしよう。
最悪東坡に殴ってもらおう。
今は刺すことを考えなきゃ。
いや、もうすることは決まってる。
「どうする?どこ刺す?腕?足でもいいよ!ひかるくん!」
ほんと黙ってて。
「そこで止まってて」
「わかった!」
「誰かをさせばいいんだろ?『させば』」
「ひかるくーん絶対成功させてよ!克馬でも東坡でも転校生でもなく、この僕で!」
うるさい分かってる。
少し距離をとって花里の方を見る。
「ひかるくーん!早く刺してー!」
騒いでる花里に向かって大きく手を振りかぶる。
そして
「黙ってろ花里」
「へ?」
ピンと伸ばした人差し指で、勢いよく、花里を
指差した。
「ひ、かるくん?何して…」
誰かを美術室で指す。
何一つ間違ってないはずだ。
その時
ピロン!
!
来た!
スマホを取り出す。立ち上がる画面。
そして

