「僕が行く」
…は?
席を立ったのは花里誠だった。
え、なんで?
「克馬くんも東坡くんもひかるくんの友達でしょ?
山野さん達は女の子だし、ひかるくんも万が一でも仲良い人を傷つけるようなことになったらきっと辛いだろうから」
にっこりと例の熱っぽい視線を向けてくる花里。
「でもひかるくん。誰も傷つけないんでしょ?」
…
「だったら僕にやらせて。お願い」
みんなの素っ頓狂な顔。
多分僕も。
なんなんだよこいつ。
ほんと…気持ち悪いんだけど。
「……」
「……」
…
「わかった。じゃあ花里、お願い」
「え、なんで花里なんだよ、俺の方が安心だろ!」
祐樹が心配そうに駆け寄ってくる。
「花里の言うとおりだよ。万が一でも祐樹を傷つけるようなことは避けたいし」
「でも…」
「大丈夫だよ。絶対大丈夫だから」
祐樹に笑って見せる。
「……うん」
東坡は静かに僕を見ている。
目が合うと、少し眉を上げた。
「お前が決めたならそれでいいや」
と、席に着く。
「でも俺は花里よりひかるに生き残ってほしいからな。あっけなく死んだら許さねぇぞ」
「ちょっと東坡くん!なんてこと言うの!?」
聞き捨てならんと、柿田玲子が席を立って東坡を睨む。
「うるせぇ厚化粧」
ぶっ…ふふ
サラリと柿田に言った一言に思わず吹き出す。
柿田は顔を赤くして怒っている。
「行こう花里」
「うん…ひかるくん」

