言って男はおかしそうに笑った。

「グリーン・アイズはあんたにとって。
 ただの相棒だった、ってだけじゃねえ。
 性処理係りだったんだろう?
 すげぇベッピンみたいだし?
 抱き心地が良すぎて、他の女は目じゃねぇってか?
 仲間になったら、一度。
 俺の竿もくわえて貰おうかな?」

 男の言葉に。

 ここまで、ほとんど無表情だったウルジュワーンの顔に、すぃ、と赤みがさした。

「怒ったか?
 神父サンの服を着てても。
 中身は、無慈悲な兵士のハズなのに。
 なんてわかりやすいヤツ。
 情で身を滅ぼす、間抜けの典型だな」

「……てめえ」

「あんたが、神父に化けてるこの場所で。
 グリーン・アイズがどんな風に暮らしているのか、見物だな。
 あんたの顔が判らねぇほど、気が違って。
 地下室にでも、鎖でつながれているのか?
 それとも、案外。
 都合良く、過去をすっかり忘れて。
 シスターの真似事でもさせているのか?
 どちらにしても、犯って楽しめる、ぞくぞくするシュチェーションじゃねぇか」



 ぱんっ!



 突然、ウルジュワーンは、男の手を蹴り飛ばした。

 とたん。

 彼の持っていたナイフが空を舞い。

 次の瞬間。

 ナイフは、ウルジュワーンの手の中に納まっていた。

 そして、そのまま親指と手のひらで柄を支えると。

 流れるような動作で、刃を男に突きつけ返した。