犬になって君と過ごした『特別な時間』

 ちょうど見える、二階にある俺の部屋。
 その部屋の中から一瞬、俺の姿が見えた。

 多分、パピちゃんだ。

 嬉しそうな顔をしてこっちを見ていた気がした。

 芽依はスマホを見ていて、全く気がついていない。

「連絡するの、やーめた! パピちゃん、花火大会一緒に見に行こうか!」