「でも、彗くんがこうして心置きなく芸能活動できるのって、海のおかげじゃないか?」
「そうかな…」
「そうだぞ。もちろん彗くんの努力が1番だと思うけど、海の力だって十分にあるはずだ。」
もっと自信持って、って言ってくれるお父さん。
「…そうだね。」
テレビの中、映る笑顔に見つめる。
「大学のことだって、ずっと色々手伝ってるんだろ?父さんは並大抵のことじゃないと思うけどな。」
確かに色々大変なことはあるけど、彗のことを考えればどうってことない。
私がちょっと頑張れば、彗が過ごしやすくなるならそれでいい。
それが辛いとか負担なんて思ったことは一度もない。
「支えれるのは海だけだよ」
「ありが、」
「って、彗くんが言ってたぞ。」
「…へ?!彗に会ったの?」
さらっと爆弾発言をするお父さん。
き、聞いてないけど!?