渋谷のど真ん中、大きな広告
高級時計ブランド腕につけて大胆不敵に艶っぽく笑う彗に見下される。
…かっこいい。
見下すことによって強調された色気と、二重幅、血色がいい唇。
私、この人に…って何考えてんだろ。
彗は本来ならどうしても手が届かない、会うことすら出来ない遠い存在。
それを私は何を勘違いして、あんな告白…
彗の周りにはルナさんみたいな綺麗な人たちが普段からたくさんいるのに。
…私って本当にバカだ。
月とスッポン以上の差があるのに。
身の程知らずだったと後悔しか残っていない。
…幼馴染に戻りたい。
彗からしたらあんなキスの一つや二つなんて気まぐれだったのかもしれない。