同居中の総長さま×4が距離感バグってます!

そのとき、突然腕をつかまれた。


驚いたときにはすでに遅く、そのまま口を塞がれて、わたしは空き教室へと引き込まれた。


「…おかしいわね。朝陽うみ、どこへ行ったの…!?」

「こっちに走っていったはずなのに」


廊下から朱雀組たちの声が聞こえてくる。

わたしはドア1枚隔てた空き教室の中で、息を殺して聞き耳を立てていた。


…無愛想男に口を塞がれながら。


「ちょっと…、いきなりなに…!?」

「なにって、お前を助けてやったんだよ」


助けたと言われても、口を塞がれて何事かと思った。

でも、危うく挟み打ちされるところを助けてもらったのはたしか。


「あ…、ありがとう」


わたしがお礼を言うと、無愛想男は満足したように少しだけ口角を上げる。


「お前も大変だな。面倒なのに巻き込まれて」