同居中の総長さま×４が距離感バグってます！

「計画…!?でも、わたしと一冴さんが出会ったのは偶然で――」

「ああ。パーティーであんたに会ったのはな。だけど、街でぶつかったのは計画のうち。偶然を装って、わざとあんたにぶつかった」


わたしはてっきり運よく一冴さんに出会えたと思っていたのに…。

あれが…計画されていたもの？


「東郷家は、二度オレを捨てた。オレが生まれる前と、そのあとと。母親が違うってだけで、藍との扱いは天と地。…なにが“兄弟”だよ。笑わせんな」


一冴さんはギリッと唇を噛む。


「オレはずっと藍が目障りだった。藍さえいなければオレの人生は違っていたかと思うと、藍が憎くて憎くて仕方がない」


眉間にシワを寄せ、わたしをにらみつける一冴さんは、これまでわたしが見てきた一冴さんとはまるで別人。


…いや。

もしかしたら、これが本来の一冴さんなのかもしれない。