同居中の総長さま×4が距離感バグってます!

もし、一冴さんがわたしが待ち合わせにこないことに気づいてくれて、探してくれていたらいいのだけど――。


でもそんな淡い望み、考えたって無駄。


一冴さんとは、この前会ったばかり。

連絡先も交換していない。


わたしが待ち合わせにこなくたって、ドタキャンされたくらいにしか思っていないはず。


――すると。


「お探しの“一冴さん”なら、ここにいるけど?」


ピンクの髪の男の人が、ニヤリと口角を上げながらわたしに話しかける。


「一冴さんが…ここに?」


なに言ってるの、この人。

こんなところに、一冴さんがいるわけがない。


…でも。

この人の口ぶり、まるで一冴さんのことを知っているような――。


わたしがごくりとつばを呑むと、足音が聞こえてきた。

その足音は、徐々にわたしがいるところへ近づいてくる。