同居中の総長さま×4が距離感バグってます!

逃げ出そうと手を伸ばすも、遮るようにスライドドアが閉められる。


――そうしてわたしは、その場から姿を消した。



ひんやりとした空気。

埃っぽい匂い。

下品な笑い声。


ぼんやりとだけど普段と違う感覚に、わたしはゆっくりと目を覚ました。


「ここは…」


手をついて起き上がろうとして気がついた。

両手首が結束バンドで縛られていることに。


わたしは、革が破れた古いソファの上に横にされていた。


見上げると、暗がりで見えないくらいの高い天井。

壁のようにして仕切られて置かれたコンテナの数々。


どうやらここは、どこかの倉庫のようだ。


「どうしてわたし、こんなに…」


なんとか抜け出せないかと、拘束された手首を動かしながら考えていると…思い出した。


「…そうだ!たしか、知らない車に乗せられて…」