同居中の総長さま×4が距離感バグってます!

わたしには暴走族の決まりなどはわからないけど、…そういうものなのかな。


「でも、こうしてそらちゃんと話して、藍の気持ちを知れてよかった。藍と会う時間をつくれるように、オレも調整してみる」

「本当ですか!?」

「嘘ついてどうすんだよ。あと、久々に会う弟に対しての“心の準備”もな」


わたしにウインクしてみせる一冴さん。

そのおどけた表情にわたしも微笑んだ。


「藍がそらちゃんに本気になった理由がなんとなくわかった」

「え?」

「自然と懐に入ってくるような…。でも、嫌じゃない。むしろ心地よくて、だからこそそばに置いておきたくなる」

「…どうでしょう。たぶん藍は、そんなふうには思ってないと思いますけど」


だって、わたしは婚約者のフリとしていっしょにいるだけだし。


「そうだ、そらちゃん。藍と会うのに、またこうしてオレの相談にのってもらってもいいか?」