それは、うみちゃんが言っていたように『雲の上の存在』という言葉はよく似合う。
でも、その中の1人である藍とわたしはひょんなことから婚約者のフリをするようになって、今こうしていっしょに住んでいる。
無愛想で、なにを考えているのか全然わからなくて、藍のことなんて好きじゃなかったのに――。
『…ずるいだろ。琥珀だけお前を本当の名前で呼んで。俺にも呼ばせろ』
藍のほうこそ…ずるいよ。
急に甘くなるなんて。
それから、新学期が始まって数日がたったころ。
「…そうだ!もう卵がなかったんだった」
6限の授業が終わって寮へ帰ろうとしたき、朝に冷蔵庫の中にある最後の卵を使ったことを思い出した。
食パンも少なかったし、買い物してから帰ろう。
そう思って、寮に戻る前にスーパーへ向かった。
でも、その中の1人である藍とわたしはひょんなことから婚約者のフリをするようになって、今こうしていっしょに住んでいる。
無愛想で、なにを考えているのか全然わからなくて、藍のことなんて好きじゃなかったのに――。
『…ずるいだろ。琥珀だけお前を本当の名前で呼んで。俺にも呼ばせろ』
藍のほうこそ…ずるいよ。
急に甘くなるなんて。
それから、新学期が始まって数日がたったころ。
「…そうだ!もう卵がなかったんだった」
6限の授業が終わって寮へ帰ろうとしたき、朝に冷蔵庫の中にある最後の卵を使ったことを思い出した。
食パンも少なかったし、買い物してから帰ろう。
そう思って、寮に戻る前にスーパーへ向かった。



