同居中の総長さま×4が距離感バグってます!

「どうしたの?…大丈夫?」

「あ…、ああ」


藍は後ろにあったテラス席にゆっくりと腰を下ろす。


「そらは、さっきの男と話したのか?」

「うん、ちょっとだけだけどね。“一冴”ってつぶやいてたけど、藍の知り合い?」

「“知り合い”…とは少し違うな」


首をかしげるわたしに、藍は口を開く。


「一冴は“家族”だ。俺の兄貴」


それを聞いて、わたしは思い出した。


前に四天王専用テラスで、雪夜さんと紅羽さんから神出鬼没の闇の暴走族『紫龍』のことを教えてもらったとき――。


『藍には、今まで一度も喧嘩で勝てたことのないお兄ちゃんがいてね。それが、紫龍総長の一冴なんだ』

『…え!?藍に…お兄さん!?』


その紫龍の総長が、藍の腹違いのお兄さんだと知った。


『べつに隠してるわけじゃないと思うけど、藍がうみちゃんに言ってないのなら、こっちから触れないほうがいいんじゃないかな』