同居中の総長さま×4が距離感バグってます!

そう。

ありがたいことに、わたしは藍のお父さんから気に入られているらしい。


「でも、わたし――」

「心配すんな。俺に全部任せておけばいいから」

「…それって、どういう――」


わたしが聞き返そうとしたとき、さっきまで流れていたクラシック曲が終わった。

そして、新たな曲が流れ始める。


それを合図に、踊っていた人たちは中央からはけ、招待客の視線は一斉にわたしたち2人に向けられた。


「…え、えっと。その…わたしは…」


「踊れないんです」と素直に言ってしまいたいところだけど、周りからは大きな拍手で迎えられる。


緊張と不安でこわばった表情で藍の顔を見上げると、なぜか藍は自信満々に微笑んだ。


「Shall we dance?」


そう言って、藍がわたしに手を差し出す。