…まずい!

泣きぼくろを書く書かないの問題じゃなくて、こんなことで入れ替わっていることがバレてしまいそうだ…。


「遊びすぎなんじゃないか?ひとまず、この数日間は追試に備えて励みなさい」

「は…はい」


わたしは肩を落としながら、とぼとぼと自分の席へ着く。


秀峰のテストと比べたら、麗帝のほうがまだやさしい。

これでもがんばってテスト勉強をしていたほうだけど、わたしは麗帝でも遅れを取っていた。


お昼休み。


「はぁ〜…」


追試のことを思い出し、中庭のベンチで重いため息をつく。

――すると。


「追試受けるやつとか、初めて見たんだけど」


後ろから声がして振り返ると、わたしの頬に人差し指が刺さった。

そして、そのまま頬をふにふにと突つかれる。


「よう、45点女」