気づけば、季節は北風が吹き、雪がちらつく12月。

もうあと数日で冬休みだ。


「それでは、期末テストの結果を返します」


先週あった期末テスト。

今日のこの数学のテストですべての結果が返ってくる。


先生が順番に答案用紙を返却していく。


「次、朝陽うみ」

「はい!」


わたしは先生が立つ教卓のところへ向かった。


「どうしたらこんな点数が…」

「え?」

「朝陽は、終業式後に追試を行います」


驚いて、渡された答案用紙を見ると…なんと45点だった!


この結果には言葉も出ない。


もともと数学は苦手なほうではあるけど、今回はそこそこの出来だと思っていた。

ところが、…全然解けていなかった!


「どうした、朝陽。前のお前は90点以上取っていただろう。それが…まるで人が変わったみたいに」