藍は呆れたようにため息をつくと、ソファにドカッと腰を下ろした。


「それに前から思ってたんだけど、琥珀とはやたら親しいよな…?」

「…だって琥珀くんは、ここで偶然再会した小学生のときの知り合いだから」

「だったとしても、隙見せすぎなんだよ。だから、ああして琥珀が付け上がる」

「琥珀くんは…そんなんじゃないよ!」

「お前が知ってるのは、小学生のときの琥珀だろ。それに、昨日言ったよな?お前が友達って思ってても、向こうはどう思ってるかなんてわからねぇって」


それって、琥珀くんがわたしのことを――?


『だって、好きな人が他の男のそばにいるだなんて…。そんなの…たえらんない』

『す…“好きな人”…?』


…いやいや。

そんなやり取りもあったけど、きっとあれはわたしをからかおうとしただけ。