全身の力が抜けてしまってハァハァと肩で息をするわたしを抱きかかえると、藍は琥珀くんのほうを向き直る。


「琥珀。奪えるものなら、奪ってみろよ」


勝ち誇ったような表情を浮かべ、藍はわたしを連れて琥珀くんの部屋をあとにした。