同居中の総長さま×4が距離感バグってます!

すると、それを聞いていた琥珀くんは少しだけ笑った。


「なんだか、それだけ聞いてると仲がいいカップルだよね」


琥珀くんがそんなことを言い出すものだから、わたしは思わず飲んでいたリンゴジュースを吹きそうになってしまった。


「な…“仲がいい”!?」

「そうだよ。本当は婚約者のフリなんだよね?でも、なんだかお互いのことが好きで付き合ってるみたい」


そう言って、なぜか眉を下げてせつなそうに微笑む琥珀くん。


「…わたしと藍が?ありえないよ…!」


わたしはブンブンと頭を横に振ってみせる。

それを見て、琥珀くんはクスクスと笑い声をもらす。


「そんなに否定しなくても」

「だって、本当にありえないから…!」

「でもそんなにありえない仲なら、いっしょの部屋に住んでて居心地悪くない?」