全校生徒の9割はメガネをかけているんじゃないかと思うくらい、周りはメガネ!メガネ!メガネ!ばかり。

休み時間も友達とおしゃべりではなく、みんな参考書を読んだり、予習や復習をしたりと、明らかに普通の学校とは雰囲気が違う。


よくもまあ1年も通っているなと自分でも思う。


中学のときだって、学力は中の中くらいだったわたし。

とてもじゃないけど、国内偏差値トップの進学校なんかに入れる学力ではなかった。


そんなわたしが、なぜ秀峰学園に入学できたかというと――。


それは…ただの運!


『才の秀峰』といえば、だれもが憧れるエリート高校。


そんなところに行けるわけもないと思いながら、ダメ元で受験してみたら――。

なんと受かってしまったのだ…!


入試だって難しすぎて、選択肢問題はすべて鉛筆をコロコロと転がして、出た目の番号を書いただけ。