同居中の総長さま×4が距離感バグってます!

琥珀くんの白いシャツに黒い染みが広がる。


「ご…ごめん!」


慌てて手の届くところにあったタオルで拭くけれど、時すでに遅し。


「どうしよう…」

「気にしないで、そらちゃん。驚かせたのはぼくのほうだし」

「でも…シャツが」

「いいよいいよ。コーヒーの染みならもう落ちないだろうからさ」

「だけど、この服…まだ新しいんじゃないの?」


襟もピシッと立っていて、シワひとつ見当たらない。


「うん。今日新しく着たところだから」


琥珀くんはにこっと笑う。


わたしなら、今日着たばかりの服にコーヒーをかけられたら発狂しそうだけど、…そこはさすが御曹司。

汚れたら新しく買えばいいのか、琥珀くんにはダメージはなさそうだった。


とは言っても、捨てるなんてもったいない。

それに、コーヒーの染みをつくったのはわたしの責任。