わたしはというと、そのままの体勢のまま固まっていた。
放心状態というやつだ。
未だに、心臓がうるさいくらいにバクバクしている。
突然、藍にソファに押し倒されたとき――。
…キ、キスされるかと思った。
そんなこと…あるはずないのに。
『女嫌いの俺がキスなんてするわけねぇだろ』
『…まあ、たしかに』
『だから、たとえ婚約者のフリとはいえ、俺がお前にキスすることは絶対にありえない。変な期待はしないことだな』
『だれが期待なんか…!』
前にああ言っていたから、藍からキスしてくることなんて絶対ない。
でも、頭ではそうとはわかっていたけど…。
あんな状況だったら、…いやでも反応しちゃうよ。
…藍はずるい。
わたしだけ、こんなにドキドキさせて。
わたしはそばにあったクッションを抱きしめると、そこにギュッと顔を埋めた。
放心状態というやつだ。
未だに、心臓がうるさいくらいにバクバクしている。
突然、藍にソファに押し倒されたとき――。
…キ、キスされるかと思った。
そんなこと…あるはずないのに。
『女嫌いの俺がキスなんてするわけねぇだろ』
『…まあ、たしかに』
『だから、たとえ婚約者のフリとはいえ、俺がお前にキスすることは絶対にありえない。変な期待はしないことだな』
『だれが期待なんか…!』
前にああ言っていたから、藍からキスしてくることなんて絶対ない。
でも、頭ではそうとはわかっていたけど…。
あんな状況だったら、…いやでも反応しちゃうよ。
…藍はずるい。
わたしだけ、こんなにドキドキさせて。
わたしはそばにあったクッションを抱きしめると、そこにギュッと顔を埋めた。



