藍とは昨日の夜にケンカしたまま口を利いてなくて、気まずい空気が流れる。
普段なら何気ない話をするんだけど、こういうときに限ってなにも頭に浮かんでこない。
すると――。
「朝…、テラスにいたろ」
なんと藍から話しかけてきた。
「い…いたよ。朝ごはんにスコーン食べたかったから」
それと、ケンカした藍といっしょの空間にいたくなかっただけ。
冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出した藍が、わたしが座るソファの反対側に座った。
だんまりしたわたしの耳に聞こえるのは、藍がミネラルウォーターを飲むかすかな音だけ。
「…探しただろ」
ふと、そんな声が聞こえた。
「今、なんか言った?」
「…言ってねぇよ」
「でも、たしかに言ったよね?『探しただろ』って」
「なんだよ、ちゃんと聞こえてんじゃんか」
普段なら何気ない話をするんだけど、こういうときに限ってなにも頭に浮かんでこない。
すると――。
「朝…、テラスにいたろ」
なんと藍から話しかけてきた。
「い…いたよ。朝ごはんにスコーン食べたかったから」
それと、ケンカした藍といっしょの空間にいたくなかっただけ。
冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出した藍が、わたしが座るソファの反対側に座った。
だんまりしたわたしの耳に聞こえるのは、藍がミネラルウォーターを飲むかすかな音だけ。
「…探しただろ」
ふと、そんな声が聞こえた。
「今、なんか言った?」
「…言ってねぇよ」
「でも、たしかに言ったよね?『探しただろ』って」
「なんだよ、ちゃんと聞こえてんじゃんか」



