同居中の総長さま×4が距離感バグってます!

クククッとこらえようとしてもれ出てしまった笑い声も聞こえる。


「わたし…、なにかおかしなことでも言いましたか?」

「いや、おかしくはないんだが」


わたしは首をかしげる。


「あの東郷も、“かわいい”ところがあるんだなと思ってな」

「“かわいい”?…藍が?」


ますますわけがわからない。


「でも意外だね。あの女嫌いの藍が、女の子に手加減できるほどやさしいところがあるなんて」

「て…手加減!?」

「そうだよ。藍が腕相撲で女の子に負けるわけないからね。きっとうみちゃんのことを思って、わざと負けてるんだよ」


藍がわたしのことを思って…手加減?

そんなの嘘だ〜。


なにかあれば、わたしがキックしたら藍なんてすぐに撃退できそうだし。


その日の夜。

リビングでテレビを見ていると、外出していた藍が帰ってきた。