同居中の総長さま×４が距離感バグってます！

「そうか。まだまだ子どもだと思っていたが、お前の口からそのような言葉が聞けるとはな」


藍のお父さんは、やさしくフッと口角を上げる。


「真剣に結婚を考えている人がいると聞かされたときは、てっきり見合いを断りたいがための嘘だと思っていたが」


バ…バレてる。


「お前の覚悟と本気は十分に伝わった。これからも２人、仲よくするんだぞ」


そう言って藍とわたしの肩を軽くたたくと、藍のお父さんは玄関のほうへと向かった。


「それじゃあ、うみくん。無愛想で気の利かない息子ではあるが、藍のことをこれからもよろしく頼むよ」

「は…はい！こちらこそ、よろしくお願いします…！」


藍のお父さんは満足そうな笑みを浮かべると、部屋から出ていった。


ドアがパタンと閉まったあと、顔を見合わせるわたしと藍。