同居中の総長さま×４が距離感バグってます！

「親父が言ったんだろ」


わたしの隣にいた藍が口を開いた。

その言葉に、藍のお父さんは振り返る。


「どういうことだ？藍」

「前に俺に、『学生だろうとなんだろうと、結婚を決めた相手なら、そのすべての責任を負うのが男として当然のことだろ』って言ったよな」

「ああ、そうだが」

「だから、正式に結婚するまでは同じ部屋では寝ない。こいつを大切にしたいから。それが、同居をするにあたっての俺の責任だと思ってる」


お父さんの前で、堂々とそう宣言した藍。


『こいつを大切にしたいから。それが、同居をするにあたっての俺の責任だと思ってる』


この言葉だって、藍のお父さんを信用させるためのただのでまかせだってわかってる。

わかってるのに――。


藍の横顔がなぜかかっこよく見えて…。

ドキドキせずにはいられなかった。