同居中の総長さま×4が距離感バグってます!

藍のお父さんがドアを開けっ放しにしたから、わたしは初めて藍の部屋の中を見た。


広々とした寝室には、クイーンサイズのベッドとソファしかなかった。

最低限の家具しかない、とってもシンプルな部屋。


すると、ベッドに目を移した藍のお父さんが口を開く。


「婚約しているというのに、別々で寝ているのか?」


その言葉に、わたしは慌てて藍の部屋をのぞき込む。

2人なら十分並んで横になることができるサイズのベッドの上には、真ん中にぽつんとまくらが1つあるだけだった。


ここまで仲よしアピールをしてきたというのに、あれを見たら別々で寝ていることは明確。


どうする…?

わたしのまくらは、ちょうど今洗濯中ということにしておく…!?


なにかいい言い訳がないかと、わたしが頭の中で考えを巡らせていた――そのとき。