同居中の総長さま×4が距離感バグってます!

藍の大事なコーヒーゼリーをわたしが勝手に食べてしまったとわかったときの…あの藍の低い声。

思わず、背筋がゾクッとなった。


細かいことはあまり気にもとめないような藍が、コーヒーゼリー1つであんなに怒るだなんて。


でも、その弁償がブラックコーヒーでいいというところは、実は意外とやさしかったり。


この数日だけで、藍の知らない顔をたくさん見ることができた。


そして、藍と同居して数週間後。

ついに“あの日”がやってきた。


「キミが藍の婚約者という――」

「はっ…はははははい!朝陽うみと申します…!」


緊張でガチガチのわたし。


それもそのはず。

藍のお父さんが寮見学にきたのだった。


藍が力で勝てないというお父さんだから、どれほどゴリラのような人かと思っていたら――。