同居中の総長さま×4が距離感バグってます!

まるで、旅行に行く姉を見送るかのような軽い返事が返ってきた。


〈でも、またしばらくはうみちゃんが秀峰に通うことになるけど…〉

〈そんなの、全然問題ないよ〜!昨日も言ったじゃん。まーしゃん拝めるから、むしろそのほうがうれしい♪〉


いつバレるかというヒヤヒヤからわたしはようやく今日解放されると思っていたのに、うみちゃんはまったく気にしていなかった。

本当にこのまま秀峰に通い続けるんじゃないのかと思うくらい、あっちの学校生活を満喫しているようだ。


そのあと、わたしの部屋から持ち出した荷物を乗せた引越し業者のトラックが寮までやってきて、滞りなくわたしの引っ越しはあっという間に終わってしまった。


中世ヨーロッパのお城をイメージしてつくられたかのような寮は、廊下には赤の絨毯が敷かれていて、どこかの高級ホテルにきたかのよう。