同居中の総長さま×４が距離感バグってます！

それに、藍と同じ部屋…!?

控えめに言って、いやなんだけど。


「俺だって、好きでお前といっしょの部屋になんて住みたくねぇよ」

「だったら、こんなことしなくていいじゃん」

「仕方ないだろ。婚約者なんだから」

「なにも仕方なくないよ！“フリ”なんだから」

「…それが、そうもいかなくなったんだよな」


藍はふてくされたようにため息をつくと、ぼそぼそとした声でわたしに説明をした。


それは、昨日のこと――。

仕事のため、１年のうちのほとんどを海外で過ごしている藍のお父さんが久々に帰国したんだそう。


お父さんが帰ってきたときは自宅で食事をするらしく、昨日は寮ではなく実家へ帰った藍。

そこで、今度行われる東郷家主催のパーティーで、婚約者候補の社長令嬢も何人かくるからという話をされたようで。