同居中の総長さま×4が距離感バグってます!

「よかった〜!そらちゃんが本当の藍くんの婚約者じゃなくて」


胸をなでおろす琥珀くん。


…“よかった”?

とは、どういう意味なんだろう?


「でも、それだけじゃないよ。白虎の雪夜さんにはスパイ容疑をかけられちゃうし…。藍は手打ちにしたとは言ってくれたけど、たぶん雪夜さんは納得してないと思うんだよね」


わたしにとっては、全然よくないことだらけ。


雪夜さんの怒った顔を思い出して身震いするわたしに、琥珀くんはトントンと肩をたたく。


「それなら、ぼくから雪夜さんに伝えておくよ」

「…え!琥珀くんって、雪夜さんと仲いいの?」

「雪夜さんは、中学のときの先輩なんだ。今は違う暴走族の総長同士だけど、雪夜さんにはずっとよくしてもらってて」

「そうだったんだ…!」

「うん。雪夜さん、気難しいところはあるけど、話せばわかってくれる人だから。その件はぼくに任せて」