同居中の総長さま×4が距離感バグってます!

これをネタに、わたしを揺すったりするような悪い人ではないとわかっているから。


「こっちにきてまだ数日なのに、いろいろと大変だったんだね」

「…そうなの。替え玉のことはバレるわけにはいかないし、そのせいで藍の婚約者のフリをすることになっちゃったし…」


平凡に過ごすというわたしの思いとは真逆の方向へ事が進んでいてこわいくらい。

不運すぎて、悪いなにかに憑かれているのかなとさえ思えてくる。


「そういうことなら、べつに藍くんと付き合ってるわけじゃないんだよね?」

「もちろん!あんな無愛想男、好きになるはずもないし…!」


わたしたちがしているのは、婚約者を装うただのままごと遊びのようなもの。

藍だって、わたしのことが好きじゃないからこそ偽の婚約者役を頼んできたわけだし。


すると、それを聞いた琥珀くんが表情をゆるめる。