そうして、わたしたちはお互いを名前で呼び合う仲に。
「…そらちゃん、今日もありがとう」
「それはべつにいいんだけど、琥珀くんもやられっぱなしで悔しくないの?」
「それは…悔しい」
「だったら、これまでの分のお返しに一発やっちゃえば?」
「…無理だよ、そんなの。ぼく、体小さいから…弱いし」
「そんなの、やってみないとわからないよ!あとほんの少しの勇気を出せたら、琥珀くんは変われると思うな」
「そらちゃん…」
「…そうだ!わたし、スイミング行かないと!それじゃあ、また」
そう言って、わたしはいつも琥珀くんに手を振って別れた。
6年生の3学期に入ったあたりから、河原で琥珀くんの姿を見かけることはなくなった。
もういじめられることはないのかなと安心しつつも、あれだけ語り合った琥珀くんのいない殺風景な河原がどこか寂しくて。
「…そらちゃん、今日もありがとう」
「それはべつにいいんだけど、琥珀くんもやられっぱなしで悔しくないの?」
「それは…悔しい」
「だったら、これまでの分のお返しに一発やっちゃえば?」
「…無理だよ、そんなの。ぼく、体小さいから…弱いし」
「そんなの、やってみないとわからないよ!あとほんの少しの勇気を出せたら、琥珀くんは変われると思うな」
「そらちゃん…」
「…そうだ!わたし、スイミング行かないと!それじゃあ、また」
そう言って、わたしはいつも琥珀くんに手を振って別れた。
6年生の3学期に入ったあたりから、河原で琥珀くんの姿を見かけることはなくなった。
もういじめられることはないのかなと安心しつつも、あれだけ語り合った琥珀くんのいない殺風景な河原がどこか寂しくて。



