同居中の総長さま×4が距離感バグってます!

幸い、テラスにはだれもこなかった。

だから、思い思いにくつろいでいると、階段を上ってくる足音が聞こえた。


「藍!」


わたしはソファから飛び起きて階段へと向かった。


しかし、見えたのは藍の青みがかった黒髪ではなく、金髪に近い明るい茶髪――。


「…えっと。藍さんじゃなくて、なんかごめんね」


はにかみながら申し訳なさそうに謝ったのは、ブレザーの下にパーカーを着た小柄な男の子。


たしかこの人は、『玄武』の総長を務める1年生――。

北園琥珀くんだ。


足音が聞こえたから、藍が帰ってきたものとばかり勝手に思っていたら、…ただの人違いだった。


「わ…わたしのほうこそ、すみません…!」


…どうしよう。

普通に恥ずかしい。


「たしかキミって、2年生だよね」

「あ…、はい。わたしのこと、知ってるんですか?」