著者はよく地域でやじられる。不特定多数の人たちである。話者は見知らぬ人や、どこの誰ともつかない人、あまりかかわりのない人たちだ。祭りへはそれまでよくいっていたが、だからといって、屋台の人とそんなに顔見知りというわけではない。
 冷静に考えてみれば、著者は、芸能人やどこそこの御曹司、カリスマミュージシャン、政府要人とかじゃない。
 なぜ、見知らぬ人や、かかわりのない人にやじられることあるのか。
 不可解である。
 しかもうわさ話や陰口のような感じではなく、私に向かって呼びかけているように感じられる。おびき寄せてくるのだ。
 一体なんでか。話者は私のことを知っているような感じで呼ぶ。仲いい奴、または顔なじみを見かけたかのようなことをいう。欺罔行為か。詐欺だろうか?詐欺のおそれがある言動。友人・家族のなりすまし。
 個人が特定でもされているのであろうか?
 そうしてなぜ、私は自分が有名人とでも思ったのであろうか?

 出来事は、疫病の流行る前である。その前から不特定多数によるやじ行為はあったのだ。