ドン。

誰かにぶつかった。

「ごめんなさい」

その誰かは、私の肩を掴んだ。

前を向くと、宇津之くんだった。

「大丈夫かい?」

「大丈夫です」

私が涙を流していたのか、少し驚いている様子。

「大丈夫じゃないね。一緒においで?」

「……」

「大丈夫、今は何もしないから」

「……」


怒っている×悲しい気持ちでいっぱいで今は、どうしていいかわからないから私は、黙って宇津之くんについて行くことにした。


茶の間。

宇津之くんは、手馴れた手つきでおやつ?を用意しだした。


私の目の前に出されたのは、紅茶と和菓子。


「この紅茶は、ストレス緩和に良い紅茶と言われています。そして、甘い和菓子は疲れた体に良いです。どうぞ」

私は1口紅茶を飲み、その後に和菓子を1切れ口に運んだ。

「________おいしい。……とても、おいしい!」

「それは、良かった。ゆっくりしてて?食べ終わったら、台所に置いといて?俺が後で洗うから。俺は、少し用事があるから出るよ」



そのあとは、紅茶を飲み和菓子を食べ終え台所に行き食器を洗った。

『____俺が後で洗うから……』って、言われたけど申し訳ないから洗った。



この間の吸血が嘘みたいだ。