人を愛した悪魔の子

僕は僕の中で燻っていた全ての疑問が解決した。

何故、彼女は養子の概念が薄いこの世界で
養子として迎えられたのか。
それは彼女が人間の孤児だったからだ。

何故、彼女は頑なに指輪を外さなかったのか。
それは瞳を色を隠す必要があったからだ。

何故、彼女は人間の世界に行く度に複雑そうな
顔をしたのか。
それは彼女自身が人間だったからだ。

何故、彼女は魔術を使おうとしなかったのか。
それは、使えなかったからだ。

全ての疑問が繋がった。

そして僕はシャナに1つの提案をした。
「僕と契約を結ばない?」

「え、」

人間は悪魔と契約することで
魔術を使えるようになる。

契約をすればシャナにも魔術が使える。
人間である彼女が身を守る術を教えたかった。

「いいの?」
シャナは困惑したように訊ねる。

「君がいいなら」

「喜んで」
彼女は承諾した。

そうして僕らは契約した。

死後、シャナの魂を悪魔として
僕が貰うことを対価に。