人を愛した悪魔の子

僕がシャナと出会ってから15年。


ある日突然シャナは言った。
「もし、リオは私が悪魔じゃなかったらどうす る?」

僕は意味が理解出来なかった。
シャナは当然悪魔だと思っていたし、
そんなこと考えたことなどなかった。

僕は答えた。
「シャナが天使でも人間でもそれ以外でも
僕の友達であることに変わりはないよ」
精一杯の言葉だったけど、偽りはなかった。

それを聞いてシーナは笑った。
嬉しくてすこし安心したような笑顔で。

そして言った。
「本当は私、人間なんだ。」

僕らの間には沈黙が流れた。

「人間?シャナが?え、なら、成長してるはず、人 間なら15年も変わらないわけない」
僕は混乱していた。

悪魔の寿命は約1万年。
人間が1年で1歳ならば、悪魔は100年で1歳。
悪魔は本来長命だ。
けれど人間は違う。人間はすぐに老いる。

「そうだね、
私は時間の流れに逆らって、肉体の成長を遅くしてるから悪魔と同じくらいになってるだけ」

そう言ったあと、シャナはいつも小指にはめている指輪をとった。
その動作と同時にシャナの瞳は悪魔らしい赤から
月のような銀色へと変わった。