ベッドに腰掛けて、膝の上に乗せられて、惜しまず愛を囁かれる。


「悲しみも美しいが、照れて恥じて潤んだ顔の方が可愛いよ」


ベアトリスはジンの囁きが恥ずかしくて目の潤みが止まらなかった。


女性としてこんなにきちんと愛されたことがなくて、ベアトリスはあふれ出るジンへの恋しさと気恥ずかしさに鼻の奥が痛む。


あまりにあっさりとベアトリスの瞳から涙が零れてしまった。



「可愛い涙をもっとよく見せてくれ」



恥ずかしくていっぱいで、でも愛されて嬉しくてこんなに簡単に泣いてしまう。


あんなに絶対に泣きません!と豪語していたはずなのに、ベアトリスは愛に弱かった。

でも涙に屈服するだけは悔しくて、ベアトリスは精一杯言い返す。



「か、可愛くて、ごめんあそばせ」



クリスタルブルーの潤んだ瞳の上目遣いで、ジンはみぞおちを貫かれてしまった。息が止まるかと思うほどの愛らしさだ。



「可愛さの凶器だな君は。噛みついてしまいそうになる」