「そうだったのか。君のお父さんがマニアだから、家族でよくフライトしているのかと」
「昔何度か乗りましたが、目的地へは羽田からじゃないと便が出ていなかったんです。父は自分が乗るよりも、離着陸を見るほうが好きみたいでしたし。私自身、情報官になると決めてからは勉強も仕事も忙しくて、なかなか」
いつか空からあの地に降り立ってみたい。あわよくば、暁月さんが機長を務める便で。
ささやかな夢が芽生えたものの、お父様の表情はいつの間にか硬くなっている。
「降旗さんは、結婚後も仕事は続けようと考えているのか? 今あなたも言ったように、ただでさえ情報官は多忙だから、子供ができたらなおさら働くのは難しくなるぞ」
結婚後の詳しい話が出て、私はつい身構えてしまった。暁月さんが『父は、妻は家庭に入るべきだと思っているだろう』と言っていたが、今の口ぶりからしてその推測は間違っていないようだ。
どう答えればいいか慎重に思案していると、暁月さんが真剣な面持ちで「父さん」と呼ぶ。
「俺たちは互いにやりたいことを尊重していきたいと思ってる。莉真が働きたいなら俺はそれを止めはしないし、できる限りのサポートをするつもりだ」
きっぱりと放たれた彼の言葉は、私の気持ちを後押ししてくれるものだった。それが心強く、私もきちんと伝えようと口を開く。
「昔何度か乗りましたが、目的地へは羽田からじゃないと便が出ていなかったんです。父は自分が乗るよりも、離着陸を見るほうが好きみたいでしたし。私自身、情報官になると決めてからは勉強も仕事も忙しくて、なかなか」
いつか空からあの地に降り立ってみたい。あわよくば、暁月さんが機長を務める便で。
ささやかな夢が芽生えたものの、お父様の表情はいつの間にか硬くなっている。
「降旗さんは、結婚後も仕事は続けようと考えているのか? 今あなたも言ったように、ただでさえ情報官は多忙だから、子供ができたらなおさら働くのは難しくなるぞ」
結婚後の詳しい話が出て、私はつい身構えてしまった。暁月さんが『父は、妻は家庭に入るべきだと思っているだろう』と言っていたが、今の口ぶりからしてその推測は間違っていないようだ。
どう答えればいいか慎重に思案していると、暁月さんが真剣な面持ちで「父さん」と呼ぶ。
「俺たちは互いにやりたいことを尊重していきたいと思ってる。莉真が働きたいなら俺はそれを止めはしないし、できる限りのサポートをするつもりだ」
きっぱりと放たれた彼の言葉は、私の気持ちを後押ししてくれるものだった。それが心強く、私もきちんと伝えようと口を開く。



