リモート管制は徐々に慣れてきて、今のところ大きな問題はなくやれている。城戸さんが完璧にサポートしてくれるおかげだ。
彼に話しかける女性は多く、社食でキャバクラ並みに囲まれているのも見るので、ややうんざりしてしまう。が、仕事中は本当に昔のままで頼もしいので複雑な気分になる。
しかし、それを見越しているかのごとく暁月さんからちょくちょく連絡が来るので、なんとか冷静になれている。新生活について相談していると、やっぱり城戸さんのことを考えずにいられるので気がラクだ。
そうして約一週間を乗り切り、四月第三週の土曜日、それぞれの都合が合ったので暁月さんのお父様と食事をする運びとなった。
午前十二時、手土産を持って暁月さんが予約しておいてくれた高級料亭に向かう。彼が運転する車に乗るのはこれが初めてで、助手席に座るといつもはあまり感じない緊張感があった。
深い紺色が大人っぽいセダンタイプの高級車を走らせる彼は、少々呆れ気味に言う。
「やっぱり姉さんが先に報告していたらしい。俺が連絡を取ったら父さんもすでに知っていたよ。なんで結婚すると勘違いしたのかはいまだに謎だが」
「よっぽど暁月さんに結婚してほしかったんじゃないですか? 陽和さん、すごく嬉しそうでしたし」
「そうかもな。まあ、莉真と一緒になれるのは姉さんのおかげでもあるか」



