「それにしたって、莉真が行くのはおかしいだろう。まだ東京へ来て半年も経たないのに、また異動なんて横暴だ」
「前も羽田でやってたから経験は積めていると思うし、今私がやってる離島もいずれ新千歳の管轄になるから、ちょっと時期が早まるだけですよ」
わずかに口角を上げてあまりにもあっさりと返してくるものだから、俺は眉根を寄せる。
莉真は本当にそれでいいのか? ようやくちゃんとした夫婦になれた矢先に別居することになるというのに。もしかしたら、上司に強要されている可能性もある。
「内示は拒否できないと思ってる? 結婚した人は勤務地も考慮されるはずだ。不当な異動なら異議を唱えれば──」
「私がそうしたいんです」
強めの口調で言葉を遮られ、俺は口をつぐんだ。
「暁月さん、お義父様に言ったでしょう。『俺たちは互いにやりたいことを尊重していきたい』って。だから、私の意思を大事にしてくれますよね?」
彼女は眉を下げて微笑み、懇願するように俺を見つめる。
確かに父に言ったのは覚えているし、本心だ。男関連は別として、莉真にやりたいことがあるならそれを制限したくない気持ちは変わっていない。
「前も羽田でやってたから経験は積めていると思うし、今私がやってる離島もいずれ新千歳の管轄になるから、ちょっと時期が早まるだけですよ」
わずかに口角を上げてあまりにもあっさりと返してくるものだから、俺は眉根を寄せる。
莉真は本当にそれでいいのか? ようやくちゃんとした夫婦になれた矢先に別居することになるというのに。もしかしたら、上司に強要されている可能性もある。
「内示は拒否できないと思ってる? 結婚した人は勤務地も考慮されるはずだ。不当な異動なら異議を唱えれば──」
「私がそうしたいんです」
強めの口調で言葉を遮られ、俺は口をつぐんだ。
「暁月さん、お義父様に言ったでしょう。『俺たちは互いにやりたいことを尊重していきたい』って。だから、私の意思を大事にしてくれますよね?」
彼女は眉を下げて微笑み、懇願するように俺を見つめる。
確かに父に言ったのは覚えているし、本心だ。男関連は別として、莉真にやりたいことがあるならそれを制限したくない気持ちは変わっていない。



