「俺の父さんも、パイロットになるのが夢だったらしい」
なんの脈絡もなく話し出すと、莉真はやや驚きつつも静かに耳を傾ける。
「だから、あの人が諦めた夢を俺が掴んだら悔しがらせてやれるんじゃないか、って思ったのが最初のきっかけだった。ひねくれてるだろ」
自嘲気味に笑うと、莉真は真面目な表情で「そうだったんだ」と呟いた。
でも、そんな不純な思いを抱いたのも運命だったのかもしれない。
「今では天職だと思っているし、おかげで莉真に会えたから、この道を選んで大正解だったけどね。もうあの頃みたいな卑屈な自分はいないよ」
「うん……陽和さんが、最近の暁月さんの雰囲気はすごく柔らかくなったって言ってました。お義父様にもきっと、優しい気持ちで接せられます」
濁りのない瞳が俺をまっすぐ捉えて、花火が開いた瞬間のように俺を明るく照らしてくれる。彼女は俺の道標だ。
キスしたくなる衝動を抑え、代わりに指通りのいい髪を撫でる。
「俺をそうさせたのは莉真だって自覚してる?」
「あ……はい。光栄です」
照れると妙に硬い言葉遣いになる彼女がおかしくて笑ってしまった。
幸せっていうのは、こういうなにげない瞬間にも感じられるものなんだと知った。彼女となら、いつまでもこんな気持ちでいられるだろう。
なんの脈絡もなく話し出すと、莉真はやや驚きつつも静かに耳を傾ける。
「だから、あの人が諦めた夢を俺が掴んだら悔しがらせてやれるんじゃないか、って思ったのが最初のきっかけだった。ひねくれてるだろ」
自嘲気味に笑うと、莉真は真面目な表情で「そうだったんだ」と呟いた。
でも、そんな不純な思いを抱いたのも運命だったのかもしれない。
「今では天職だと思っているし、おかげで莉真に会えたから、この道を選んで大正解だったけどね。もうあの頃みたいな卑屈な自分はいないよ」
「うん……陽和さんが、最近の暁月さんの雰囲気はすごく柔らかくなったって言ってました。お義父様にもきっと、優しい気持ちで接せられます」
濁りのない瞳が俺をまっすぐ捉えて、花火が開いた瞬間のように俺を明るく照らしてくれる。彼女は俺の道標だ。
キスしたくなる衝動を抑え、代わりに指通りのいい髪を撫でる。
「俺をそうさせたのは莉真だって自覚してる?」
「あ……はい。光栄です」
照れると妙に硬い言葉遣いになる彼女がおかしくて笑ってしまった。
幸せっていうのは、こういうなにげない瞬間にも感じられるものなんだと知った。彼女となら、いつまでもこんな気持ちでいられるだろう。



