「なんで望を知ってるんだ?」
「さっき偶然会って、城戸さんが紹介してくれました。その前からフライト終わりで仲よく話してるふたりを見て、誰だーあの美女は!って思ってましたけどね」
声に棘をつけまくって本音を口にする。暁月さんがなんとも言えない表情をしているけれど、胸倉を掴んでしまったのを思えばもうなにも怖くない。
「学生時代のこともいろいろ聞きましたよ。来る者拒まず、去る者追わずのスタンスで、彼女に浮気されても全然気にしてなかったらしいですね。モテモテのくせに誰にも本気にならない、腹黒い裏番長」
「あいつら……」
暁月さんはずーんと沈んだ目をして口の端を引きつらせた。きっと彼にとっては黒歴史なんだろう。
エレベーターに乗っても、一度流れ出した思いは止まらない。
「そんな暁月さんが、結婚できるとしたら望さんくらいだったって言ってました。実際、ふたりが結婚するんじゃないかって噂があったの、知ってました? それくらい、周りから見ても親しげでお似合いだったんですよ。私なんかよりよっぽど」
「莉真」
「もしかして暁月さんが結婚したのは私と同じ理由で、婚約者がいる望さんのことを吹っ切りたいからなのかなとか思ったりして。私に対しては歴代の彼女みたいに誰となにをしても興味なくて、本気になんてならないんじゃ──」
「さっき偶然会って、城戸さんが紹介してくれました。その前からフライト終わりで仲よく話してるふたりを見て、誰だーあの美女は!って思ってましたけどね」
声に棘をつけまくって本音を口にする。暁月さんがなんとも言えない表情をしているけれど、胸倉を掴んでしまったのを思えばもうなにも怖くない。
「学生時代のこともいろいろ聞きましたよ。来る者拒まず、去る者追わずのスタンスで、彼女に浮気されても全然気にしてなかったらしいですね。モテモテのくせに誰にも本気にならない、腹黒い裏番長」
「あいつら……」
暁月さんはずーんと沈んだ目をして口の端を引きつらせた。きっと彼にとっては黒歴史なんだろう。
エレベーターに乗っても、一度流れ出した思いは止まらない。
「そんな暁月さんが、結婚できるとしたら望さんくらいだったって言ってました。実際、ふたりが結婚するんじゃないかって噂があったの、知ってました? それくらい、周りから見ても親しげでお似合いだったんですよ。私なんかよりよっぽど」
「莉真」
「もしかして暁月さんが結婚したのは私と同じ理由で、婚約者がいる望さんのことを吹っ切りたいからなのかなとか思ったりして。私に対しては歴代の彼女みたいに誰となにをしても興味なくて、本気になんてならないんじゃ──」



