瞠目していた望さんだったが、ゆっくり表情を緩めていく。
「そうだったのね、あなたが……。あっくんが言っていた通り、可愛いお嫁さんだわ」
どうやら暁月さんが話していたみたいだ。しかし笑みに覇気がなく、すぐにまつ毛を伏せる仕草が、彼女の心情を如実に表している気がした。
そこで一旦、暁月さんの話題は終了。仕事と世間の話をしながら、酔っ払った添田さんが面白くて笑わせてもらっているうちに、気まずさは薄れていた。
午後九時半を回る頃、添田さんはおもむろにお札を置いて、血色のいい顔のまま席を立つ。
「さて、そろそろタクシーが来る頃だ」
「添田さん帰っちゃうんですか〜?」
私もいい感じに酔いが回ってきて、かなりフランクに上司に絡んでしまう。添田さんとこんなに楽しくお酒が飲めると思わなかったから名残惜しい。
「ああ、私は明日も早いから。後は若い者同士で」
「添田さん、仲人じゃないんだから。ていうか、年そんなに変わらないでしょ」
いつもツッコミ役の城戸さんは、「下まで送りますよ」と腰を上げたものの、添田さんは「介抱は必要ない」と男前に拒否する。オジサン化しているとはいえ、口調も足取りもしっかりしているので確かに問題なさそうだ。
「そうだったのね、あなたが……。あっくんが言っていた通り、可愛いお嫁さんだわ」
どうやら暁月さんが話していたみたいだ。しかし笑みに覇気がなく、すぐにまつ毛を伏せる仕草が、彼女の心情を如実に表している気がした。
そこで一旦、暁月さんの話題は終了。仕事と世間の話をしながら、酔っ払った添田さんが面白くて笑わせてもらっているうちに、気まずさは薄れていた。
午後九時半を回る頃、添田さんはおもむろにお札を置いて、血色のいい顔のまま席を立つ。
「さて、そろそろタクシーが来る頃だ」
「添田さん帰っちゃうんですか〜?」
私もいい感じに酔いが回ってきて、かなりフランクに上司に絡んでしまう。添田さんとこんなに楽しくお酒が飲めると思わなかったから名残惜しい。
「ああ、私は明日も早いから。後は若い者同士で」
「添田さん、仲人じゃないんだから。ていうか、年そんなに変わらないでしょ」
いつもツッコミ役の城戸さんは、「下まで送りますよ」と腰を上げたものの、添田さんは「介抱は必要ない」と男前に拒否する。オジサン化しているとはいえ、口調も足取りもしっかりしているので確かに問題なさそうだ。



