天才パイロットは交際0日の新妻に狡猾な溺愛を刻む

「ええ、実は。莉真ちゃんの学生時代も知ってるんですよ。制服姿も可愛かったなぁ」
「セクハラ親父みたいな発言やめてください」

 しょうもない言い合いをする私たちを眺める添田さんは、納得したように言う。

「そうか、だからふたりの管制の仕方が似ているんだな。さっき降旗さんも言ったように丁寧かつ的確だから、どちらにも安心して任せられるよ」

 上司からお墨つきをもらえるのは本当に嬉しい。思わず口元が緩む私を、城戸さんも優しい眼差しで見ていた。

「城戸が降旗さんを大切にしてる理由もわかった気がする。他の女とは明らかに接し方が違うだろう」

 添田さんがそう続けるので、私たちは同時にぴくりと反応した。

 他の女性とは接し方が違う? 自分では全然わからないけれど、そんな風に見えているのだろうか。

 城戸さんも「そうですかねぇ?」と曖昧に答えているし、ただ手を出されていないから添田さんがそう感じるだけかもしれない。

 あまり気にせず、それからもマニアックな話に花を咲かせた。飲み始めて一時間ほど経った頃、私たちの席を通り過ぎようとしたひとりの女性に、突然城戸さんが声をかける。

「あれ、(のぞみ)?」

 添田さんと共に女性のほうへ顔を向けた私は、大きく目を見開いた。