けれど、マサヤさんはとっくにバレーシューズを脱いで、運動靴に履き替えている。


「せっかく見学に来てくれたところ悪いんだけど、今からトモヤを呼びに行くから一緒に来てくれない?」


 有無を言わせず、歩き出してしまった。


 私とユズハはお互いを見た。


 ユズハの顔は『何が起きてるの?』と私に聞いてきていた。


 そんなの私にだってわからない。


 困惑しながらもあとを付いていくしかない。


 すぐに練習中のサッカー部が見えてきた。


 けれど、ここでもやっぱり集団からひとりだけ抜け出す人物がいた。


「兄弟そろって何サボってるんですか!」

「いいから。とにかく野球部に行こう」


 トモヤさんまで!


 なんだかスタンプなしのスタンプラリーみたい。スタンプの代わりに、銀星台の生徒がひとりずつ集まる?