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 予想もしていなかったことだけれど、それから毎日のように新堂兄からメッセージが送られてくるようになった。


 始めのうちはオープンハイに関することだった。


 それが次第に他愛のない、まるで友達に送るかのような内容になっていった。


 毎日といってもだいたい同じ時刻に、簡潔にまとめたメッセージを送ってくれるから、特に負担には感じない。


 むしろ、楽しみ……?


 それから、帰りにばったり駅で会うこともある。


 今日なんて私を見かけて、わざわざ駆け足で追いかけてきてくれた。


「コハルさーん!」

「あっ、マサヤさん!」


 私は新堂兄のことを『マサヤさん』と呼ぶようになった。


 トモヤさんもいるから『新堂さん』ではなく『マサヤさん』。


 マサヤさんは最初から私のことを『コハルさん』と呼んでいたけれど、私からも下の名前呼びすると、仲良くなれたのを実感する。