松嶋を辞めてから、プライベートで会うのはこの日が初めて

純粋に初日の出見たいと思った私は、手当たり次第に一緒に行ってくれそうな人に連絡した

その中でユウだけがすぐに返してくれて、行こうと言ってくれた

というか、元々一人でも行くつもりだったと…



そしてユウは、いつも私をびっくりさせる


12月31日、年に1度の号令である家族旅行を終え、そろそろ帰る頃にユウにメッセージを送る

「今から帰るけど、どうするー?」

「いまどこ?
俺ヒッチハイクでそっち行くから、待ってて
そこから2人でヒッチハイクで行こうぜ」

…?!

は?!
ヒッチハイク?!
マジで言ってんの?!
ていうか私今箱根だよ?

びっくりして、聞き返したけど、ユウは論理的な文章を送ってきた
お金はかからないし、色んな人に会える、冒険が楽しい
時間はあるけど、お金がない学生には最適…

正論…だけど

箱根にいることも伝えるとユウは当たり前のように
「箱根了解。1時間くらいかな。」
と近場の渋谷や新宿みたいなテンションで返してきた

えぇ…



ユウは、変わった
でも、色んな意味で変わった

驚かされまくりだけど、誰も考えないような思考、行動力
そんなユウとの時間にワクワクしている自分がいる

凍らせていた心は一瞬で溶けて、熱くなっていく


きっとどんなことがあっても、私のユウへの恋心はなくならないんだ


それから私たちの旅が始まった