クールな冬野くんと聖なる夜にナイショのおしごと

「う…うん」

「でも、今朝起きときプレゼントはあった?」

「それは…なかったけど」


だって、サンタさんの正体は冬野くん。

それなら、冬野くんからプレゼントをもらうことになるけど…。


だから、『プレゼント届けにきた』ってこと?


「昨日、最後にもう1軒届けるところがあるって言ったよね?」

「…うん」

「それが、白井さんのところだったんだ」


その言葉に、わたしは目を丸くする。


『この最後の1軒は、俺1人で届けたいんだ』


じゃあ…あのあと、眠ったわたしのところへ冬野くんが…?


「でも、お望み袋からじゃ、白井さんがほしいものは出せなかった」


困ったように、眉を下げて微笑む冬野くん。


すると、徐々にわたしの頬が熱くなる。

今になって、サンタさんへ宛てた手紙の内容を思い出してしまったからだ。